【第11回】UTMFへの道②

UTMF

 「俺もいつかは100マイラーに」と漠然と思うようにはなったものの、まだまだ走力は未熟。身の丈をわきまえつつもフルマラソン以外の大会も探す様になる。この頃はまだ Trail Running の認知度も低くて大会もレアだった。

 2013年2月、フルマラソンでサブ4を達成。同年6月100Kmマラソンに初挑戦、12時間20分位で完走。少しずつ世界が広がり始めた時期。その後一年間は修行の時期が続いて2015年2月、今もなおベストタイムとなってしまっているフル3時間42分(ネット)を記録(そろそろ更新しないと・・・)。そして同年7月、ようやく本格的なトレイルの大会に出場できる機会が得られた。

 「第3回 霧島・えびの高原エクストリームトレイル(ロング:60Km)」に参加決定。

【公式】霧島・えびの高原エクストリームトレイル
総距離約60kmにもおよぶ国立公園 霧島の登山道・歩道・林道を走り歩きつなぐ 『霧島・えびの高原エクストリームトレイル』 公式サイト

大会公式ムービーがカッコよくて憧れた。当時はレアだったトレイルの大会にようやく参加できる事にはなったが、本格的な大会は初でめっちゃ不安、当然装備もゼロから。情報収集してとりあえず、
 ザック:mont-bell Cross Runner Pack 7
 シューズ:montrail Bajada
を購入。いまだに時々使っている。捨てられない(笑) 実際山に入って練習する事も出来ずに当日ドキドキしながらぶっつけ本番。当日は残念な事に、雨。何故だかこーゆー日はよく降られる。いわゆる「あめ男」体質なんだろーな。ドロドロのボロボロにはなったが、キツさ以上にトレイルの楽しさと、やっとトレランに仲間入り出来た事の嬉しさの方が勝っていたように思う。12時間55分かかって何とかゴールには辿り着いた。

 この時の、レース中の思考について今でも覚えている。100Kmの際もそうだったが、レース後半、身体(脳)のエネルギーが枯渇しだすと辻褄の合わない事を考えたり、簡単な数字・時間の計算が出来なくなる。自覚は当然無い訳だけど、この時も脳の思考能力がかなり低下していたんだろう。自分の進むコースの先に、空になったらしいフラスクを持って、樹木をつたって落ちてくる雨水をしかめっ面で汲んでいる男性が見える。「この人に俺のハイドレーションの水を盗られちゃイケないッ!!」マジで必死になってその男性から離れようと走った事を覚えている。ゴール後落ち着いて振り返るとホントに可笑しな思考をしてる(笑)超長距離走では「脳にだまされる」「脳をだます」といった話をよく聞くけど、実体験として「脳って面白れー!!」って感じた出来事だった。

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